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今回の作品は
センシティブでモラトリアム、甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール
「子供はわかってあげない」
作者: 田島 列島
出版社 講談社
ジャンル 青年マンガ
掲載誌 モーニング
子供はわかってあげない あらすじと感想
(アル/ 子供はわかってあげない/ 作者・田島 列島/ 講談社)
「子供はわかってあげない とは」
2014年14号~2014年35号の間「モーニング」にて連載された。
2015年「このマンガがすごい!」男編 第3位
単行本は上下巻。
作者の長編デビュー作である。
2021年8月に「上白石萌歌」主演で映画が公開された。
水泳部員の「みなみ」と書道部員の「しょうへい」が体験するひと夏の甘酸っぱい出来事を描いた作品。
「あらすじ」
高校2年生の水泳部員で天真爛漫な「朔田 美波」と書道部員で少し大人びた「門司 昭平」の二人は学校の屋上で出会い趣味の話で意気投合する。
彼らはお互い少し複雑な家庭環境で育っていた。
ある日、美波は昭平の家で発見した新興宗教のお札が、美波の生き別れた父親から送られてきたものと同じだと気づく。
そのお札は実父の唯一の手掛かり、今は継父がいるこの家庭を壊すのは恐かったが
「黙って探せば大丈夫でしょう」
ということで
昭平の兄であり探偵の「明大」に美波の父親の捜索依頼をすることに。
少しわかったのは実父はある宗教法人の教祖で、教団のお金を持ち逃げしているらしい…
真実を確かめるため、二人のひと夏の冒険が始まる…!
「登場人物」
朔田 美波(さくた みなみ)
本作の主人公。
高校2年生。水泳部。
性格は超マイペースで「タルンドル朔田」という異名がつくほど。
一方で水泳ジャンキーと呼ばれるほど水泳を愛しており、2年生で唯一大会出場を果たすほどの実力を持っている。
アニメが大好きで特に、「魔法左官少女バッファローKOTEKO」の大ファン。
その趣味がきっかけで「昭平」と出会う。
門司 昭平(もじ しょうへい)
高校2年生。書道部。
祖父が書道教室を経営しており、その教室で小学生相手に教えられるほどの書道の実力を持っている。
ある日、部活(書道部)をさぼって屋上で「魔法左官少女バッファローKOTEKO」の絵を描いていたら「美波」と出会うことに。
門司 明大(もじ あきひろ)
昭平の兄。
性別適合手術を受けており現在は女性となっている。
門司家からは勘当されており、商店街にある「張本古書店」に居候しながら探偵業を営んでいる。
これまで受けた依頼はメニュー書きなどの執耕の仕事と猫探し。
そんな中、美波から生き別れた実父の捜索を依頼される。
藁谷 友充(わらがい ともみつ)
美波の実父。
美波が5歳になるまでに離婚している。
他人の心を読み取る能力を持つ新興宗教「光の匣(ひかりのはこ)」の教祖。
しかし教団の資金を持ち逃げして失踪中である。
善さん
「明大」が居候させてもらっている「張本古書店」の店主。
「感想」
ゆるふわタッチの絵にヘビー級の内容
この作者、田島先生の作品は本当に独特の世界観があります。
絵の魅力もあいまって自然と引き込まれてしまう。
男女2人の高校生の青春に、父親捜索、新興宗教に超能力といったベクトルの違うジャンルを織り交ぜてひとつの作品に仕上がっているのが、すごくもあるしとても不思議な感じがしました。
キャラクターの行動や心の動きや心遣いなどがストーリーの過程で細かく描写されていて、とても丁寧な漫画だなという印象です。
少し重たいテーマでストーリーが展開しそうですが、さりげなく現れるギャグシーンには笑わされますw
けどベースにあるのは「ボーイミーツガール」
「美波」と「昭平」2人の出逢いと、その先の関係を見守ってあげたくなるような気分になりますね。
単行本は「上」「下」巻で完結しており手軽に読みやすくなっています★
今回は「このマンガがすごい!」受賞作品
「子供はわかってあげない」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★