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今回の作品は
少年・菅原道真と艶男・在原業平、正反対コンビが京の事件を解決!?平安クライムサスペンス!
「応天の門」
(アル/ 応天の門/ 作者・灰原薬/ 新潮社 )
作者:灰原薬
出版社 新潮社
ジャンル 青年マンガ
掲載誌 BUNCH COMICS
応天の門がおもしろい!あらすじ
「応天の門 とは」
2013年12月号から「月刊コミックバンチ」(新潮社)にて連載がスタート。
2017年「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門新人賞受賞。
2022年6月時点でコミックス累計発行部数は150万部を突破。
平安京を舞台に巻き起こる怪奇事件を、「在原業平」と「菅原道真」が解き明かすクライム・サスペンス作品。
事件の背景には、朝廷で勢力争いを繰り広げていた藤原氏や伴氏といった有力貴族が何らかの形で関わっているなど、歴史ものとしての側面も描かれている。
「あらすじ」
藤原氏が朝廷の実権を掌握しつつあった時代。
平安京の貴族たちの間では、藤原氏の屋敷から夜な夜な下女が行方不明になるという事件の噂で持ちきりとなっていた。
貴族たちは「鬼の仕業」と言い出し、その噂はやがて帝の耳にも届くようになる。
都の守護を務める「在原業平」は、帝の命を受け犯人捜しを始めるが、下女誘拐の犯人として自身の縁者である「紀長谷雄」が捕縛されてしまう。
どうにか長谷雄の無実を証明しようとする業平は、捕縛の場に居合わせた長谷雄の学友「菅原道真」に協力を依頼し、協力を約束した道真と共に犯人捜しを続けることになる。
捜査の甲斐あって下女の行方不明事件を解決した業平と道真は、以降も都で起こる怪奇事件を解き明かしていく。
しかし次第に事件の背後に関わる藤原氏と伴氏の勢力争いに巻き込まれていく…。
「登場人物」
菅原 道真 (すがわら の みちざね)
実在の人物「菅原道真」をモデルとしている。
本作の主人公。文章生。
病で亡くなった兄・吉祥丸に負わされた傷痕が額にあり、普段被っている冠で隠れている。
父「是善」と共に多くの書籍を所蔵しており貴重な書物には目がない。
都の政に嫌気が差し、遣唐使として大陸に渡ることを目標に精進している。
一度聞けば大抵のことを記憶する力を持つ。
学問に秀でており洞察力もあるため、業平に度々事件への協力を頼まれている。
しかし人と馴れ合うことが嫌いなため、屋敷に閉じこもりなことが多い。
また、年若いため貴族社会の理不尽さには憤りを感じている。
リアリストで物の怪・怨霊などの迷信は基本的には信じない。
厄介事に巻き込まれるのを嫌い常に相談者へ冷淡な対応をとるが、頼られることや感謝されることに対しては喜びを隠し切れないでいる。
また相手の心理を汲み取り応じる優しさもある。
普通の貴族と違い民衆とも分け隔てなく接する。
兄の死の原因となった藤原家を憎んでいる。
在原 業平 (ありわら の なりひら)
実在の人物「在原業平」をモデルとしている。
左近衛権少将(さこのえごんのしょうしょう)の地位に就いている貴族の青年。
「紀長谷雄」とは妻の縁者として親戚関係にある。
「百戦錬磨の好色漢」として広く知られており、女性のつけている香は一度嗅げば忘れないという特技を持つ。
妻帯者ながら、女性関係は非常に派手。
小藤が失踪していた件において、容疑者とされていた長谷雄の冤罪を晴らそうと考えていたところ、「菅原道真」と再会し、長谷雄が共通の知人である事を知って捜査に協力させた。
その際に見せた道真の聡明さに感銘を受け、以降は半ば強引に親交を結ぶようになる。
大内裏での交友関係も広く、「藤原常行」や「源融」とも親しく話す事ができる。
藤原 良房 (ふじわら の よしふさ)
実在の人物「藤原良房」をモデルとしている。
清和帝の祖父にして後見人の男性。
藤原基経の養父、藤原高子の叔父、明子の実父。
藤原家の中の派閥「藤原北家」の筆頭を務める人物。
非常に冷血な性格をしており、高子や明子を藤原家繁栄のための男児を設ける道具としてしか見ていない。
基経の才能を買い養子に迎え入れるが、度重なる暗躍の予感に危険視している。
紀 長谷雄 (き の はせお)
実在の人物「紀長谷雄」がモデルとしている。
大学寮で学ぶ文章生の少年。
「菅原道真」の学友であり、在原業平の妻の縁者でもある。
かなりのお人好しで女性に一目惚れしやすく、頻繁にトラブルに巻き込まれている。
あげく自分では解決する事もできず道真に泣きついている。
怖がりのくせに怖い物を見たがっては騒ぎ倒すという呆れた性格。
だが一度好意を抱いた女性が危険な目に遭うと、我が身を顧みず制止しようとする男らしい一面もある。
菅原 是善 (すがわらの これよし)
実在の人物「菅原是善」をモデルとしている。
菅原道真と吉祥丸の父親。
清和帝の教育係である「侍読(じどく)」という役目を担っている。
引きこもりの道真を心配しており、道真が風流人として知られる「在原業平」と親交を持ったと知った際には手を挙げて喜んだ。
穏やかな性格で無暗に人間関係に波風を立てようとはしない。
また道真の才能には一目を置いており、道真が得業生試に挑んだ際に
「わずかでも至らぬところがあれば遠慮なく落第させよ」
と試験官に口添えし、息子を信じ道真の才能がより伸びるよう導いている。
昭姫 (しょうき)
昭姫の店を経営している唐人女性。
貴族が嫌いで、「藤原親嗣」に虐げられていた小藤をかくまったり、針をなくしたタマを気遣って「菅原道真」に助力を強制するなど、特に女性に対して懐が深いところを見せる。
3日に1度は明石に舟を出すなど手広く商売しており、知人も多く、街中の噂にも通じている。
日本に渡る前は、唐の先代皇帝の後宮にて第3夫人に仕えていた下女だった。
白梅 (はくばい)
「森本の翁」の屋敷に勤めていた女官。
森本の翁が亡くなった後、(道真の口利きで)菅原家に勤めるようになる。
弱視となった森本の翁の代わりに漢書を朗読していたことがあり漢語が堪能である。
道真に菅原家の女官として雇われるようになってからは、道真の勉学の手伝いをしながら、いろんな騒動にも首を突っ込むなど好奇心旺盛な様子を見せる。
ある事件をきっかけに高子とも面識を持ち、その美しさや聡明さに感激して以降は高子に困った事があると道真と高子の連絡役として動く。
藤原 高子 (ふじわら の たかこ)
実在の人物「藤原高子」をモデルとしている。
藤原基経の実妹であり、藤原良房の姪にあたる女性。21歳。
清和帝のもとに入内するため、良房によって軟禁状態。
11歳の頃、在原業平と駆け落ちしようとした事があるため業平との接触は禁じられている。
しかし監視の目を掻潜り日常の報告などの文を交わし続けている。
「藤原多美子」を妹のようにかわいがっており、多美子にも慕われている。
軟禁状態にあるため自由に人とやりとりをする事ができないが、困った事があると持ち前の頭の回転の良さを活かして、毎回理由をつけては菅原家に文を送り、道真が興味のある物で釣って難題の解決法を探させている。
藤原 基経 (ふじわら の もとつね)
実在の人物「藤原基経」をモデルとしている。
藤原良房の養子で明子の義弟、藤原高子の実兄、藤原国経と藤原遠経の実弟。
中将の地位で参議にも就任している青年。26歳。
良房の目を盗んで百鬼夜行に偽装した密輸をするなど暗躍を繰り返す。
その件で良房からも疑惑の目を向けられる事もあるがかわし続けている。
国経と遠経を使って高子の監視の目を強化したり、忠臣に命じて伴善男の毒殺を企てたがどちらも失敗に終わる。
その背景に「菅原道真」の活躍があった事を察しつつあり、道真を危険視し始めている。
吉祥丸 (きっしょうまる)
流行病で死んだとされている、「菅原道真」の7歳上の兄。
穏やかな人柄で美しい字を書く人物。
一方で蹴鞠(けまり)や狩りなど身体を動かすことは苦手だった。
道真がまだ阿呼と呼ばれていた頃、国経と遠経の飼っていた(狂犬病に罹患した)犬に噛まれ狂犬病を患って死亡した。
吉祥丸の死の真相は、父親である菅原是善によって長く隠匿されていたが、日記には最期まで道真の将来を案じていた様子が記されている。
道真には弱音を吐くところなどは一度も見せていなかった。
「感想」
平安京✖️探偵✖️サスペンス
かつて神童と言われた「菅原道真」と平安京きってのプレイボーイとして名高い「在原業平」の2人を主人公とし、彼らがタッグを組んで平安京で起こる様々な事件を解決していくというサスペンス物語です。
学校の歴史の授業で一度は聞いたことがある有名な歴史上の人物の二人です。
そんな二回り以上も歳が離れた二人が、平安時代の京で起こる事件を解決に導いていきます。
道真の頭脳と業平の行動力を合わせ、怪事件に挑んでいく姿はサスペンス作品として王道の構成!
そこに加えて非常に神秘的で綺麗な絵が作品全体の質を上げているようです。
基本的には史実を元にしてストーリーは進みますが、時折フィクションを上手く織り混ぜ、より物語を盛り上げていますので早く続きが読みたい!と思わせてくれます!
「唐に憧れた少年が、後に遣唐使を廃止する」
読み手が史実を知っているけど、この物語がどう紡がれていくのだろうかと思うと目が離せない…!
不思議です…!
読んでると史実や歴史上の人物達を掘り下げてみたいと思うので、教本として「伊勢物語」を手元に置いて読みたくなります!
仮に歴史やその人物の事を知らなくても全く問題ないほど作品としておもしろい!
多くの人におすすめできる作品です★
今回は「おすすめしたい人気作品」
「応天の門」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★