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「マンガ大賞」を受賞した作品を紹介するシリーズ
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今回の作品は
田島列島が描く!家族のもとを離れて始まる家族の物語
「水は海に向かって流れる」
作者: 田島 列島
出版社 講談社
ジャンル 少年マンガ
掲載誌 別冊少年マガジン
水は海に向かって流れる 漫画・あらすじや感想を紹介
(アル/ 水は海に向かって流れる/ 作者・田島列島/ 講談社)
「水は海に向かって流れる とは」
2018年9月号から2020年8月号まで「別冊少年マガジン」で連載された。
2021年「マンガ大賞」第4位受賞
2021年「このマンガがすごい」男編 第4位 受賞
「あらすじ」
高校進学を境に叔父である「歌川 重道(うたがわ しげみち)」の家に居候する事になった主人公「熊沢 直達(くまざわ なおたつ)」
最寄り駅に到着するとそこには見知らぬ女性が向かえに来ていた。
女性の名前は「榊 千紗(さかき ちさ)」
彼女に案内され歌川家へとやってきた直達は千紗の手料理を頂くことになり、そこから彼女の魅力に少しずつ惹かれていった。
直達が挨拶の為に重道に会いに行くと、脱サラして漫画家に転職した叔父が迎える。
実は歌川家では重道や直達の他、家の案内をしてくれた千紗、女装している占い師の「泉谷兄(いずみやあに)」、大学で教授をしている「成瀬(なるせ)」が住んでいて、直達は総勢5人の大所帯の家で共同生活をする事になった。
ある日、直達の歓迎会を兼ねて庭でバーベキューをする事になり直達のクラスメイトで泉谷兄の妹である「泉谷 楓(いずみや かえで)」もそれに参加する。
楽しくバーベキューが進む中、直達は5歳の頃に祖父母の家で暮らしていた事をふと思い出す。
理由を叔父の重道に尋ねるが、なんとなくはぐらかされてしまった。
その後、直達と楓が2人でいる時偶然に千紗と成瀬が何やら話し込んでいる所を目撃する。
2人の会話から直達は自分の生い立ちに関係する衝撃の事実を聞いてしまった…。
「登場人物」
熊沢 直達
高校生、美術部に所属。
進学を機に叔父の歌川重道の家に居候する事になる。
しかし歌川家には、榊千紗、泉谷兄、成瀬といういわば赤の他人も住んでおり、計5人で共同生活をする事になる。
そこでの生活の中である事をきっかけに、自分の生い立ちの事、(赤の他人だった)榊千紗と自分の関係を聞いてしまうところから彼の物語が始まる。
榊 千紗
とある会社に勤めるOL。26歳。
皆と同じく歌川家で居候させてもらっている一員。
直達を最寄り駅まで向かえに行く前に、家族写真が印刷された年賀状を見てある事に気づいてしまう…。
歌川 茂道
直達の叔父。 (おそらく)30歳過ぎ。
元々は会社員だったが脱サラして、その後は漫画家として生計を立てている。
漫画家になった事は両親には内緒にしており、いつバレないかと常にビクビクしながら執筆を行なっている。
成瀬
初老の男性で大学教授。歌川家居候の1人。
今まで海外にいて歌川家にはいなかったが最近帰国した。
榊 千紗の父親とは昔からの知り合い。
泉谷兄
占い師として活動している歌川家居候の1人。
個性を出す為、ロングヘアーのカツラをかぶり女装しメイクもしている。
占いはよく当たるという噂で評判は良いらしい。
泉谷 楓
直達と同じ高校に通うクラスメイト。陸上部に所属。
美人で男子からはモテているが女子からはその事で煙たがられていたりする。
直達とは次第に仲良くなっていき、やがて直達に想いを寄せるようになる。
「感想」
優しいタッチで描かれる絵とは対照的に、中身は重たい人間関係をテーマにした作品であり、そのギャップが良い意味でこの作品の良さを際立たせています。
人は生きていく上で大なり小なりいろんな苦しみを抱えていると思います。
その悩みのほとんどは人間関係だとも言われます。
それと向き合ったり、避けたり、あるいはどこかで折り合いをつけたり…。
自分とは関係ないところで発生した問題でも、(高校生という若さで)自分が向き合わざるを得なくなった直達の運命を見ているととても切なくなります。
また直達の問題に大きく絡んでいる千沙、彼女もまた苦しみの中で必死で大人の振る舞いをしている姿がなんとも言えません。
この二人がお互いを認め合ってどういう結末をに至るのか、優しく見守りながら読み進めていけました。
内容は重めですが全③巻とライトに読める巻数でお勧めです。
今回はマンガ大賞受賞作品
「水は海に向かって流れる」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★