「おもしろい漫画が読みたい!」
「おもしろい漫画ってどこにあるの?」
なんて思った人にお伝えします。
その答えはタイトルを受賞した作品をチェックすれば間違いありません!
「マンガ大賞」を受賞した作品を紹介するシリーズ
この記事を読めば必ずおもしろい漫画に辿り着けます★
今回の作品は
漫画家の根源にある「描かずにはいられない」衝動
「ルックバック」
原作: 藤本タツキ
出版社 集英社
ページ数 150ページ
ジャンル 少年マンガ
レビュー ★★★★☆ 4.5
掲載誌 少年ジャンプ+
あの「チェンソーマン」で話題を呼んだ藤本タツキの長編読切り!
「マンガ大賞」「このマンガがすごい」受賞!
ルックバックが面白い!あらすじや感想を紹介!
(アル/ ルックバック/ 原作・藤本タツキ/ 集英社)
「ルックバック とは」
2021年7月19日に「少年ジャンプ+」で公開(配信)
開始後わずか30分でTwitterのトレンド2位に浮上しました。
閲覧数は二日ほどで400万に達し、関連ワードもトレンドを独占しました。
同年9月3日に単行本化。
2022年「マンガ大賞」第2位入賞
2022年「このマンガがすごい!」第1位入賞
「あらすじ」
田舎に住む小学4年生の「藤野」は毎週、学年新聞というものに自分が描いた4コマ漫画を連載していて周囲からは絵や漫画のことを褒められたり、もてはやされていました。
ある日先生から、隣のクラスの「京本」の描いた作品も学級新聞に載せたいので、藤野が連載しているページを1枠譲ってほしいと相談を持ち掛けられます。
京本は不登校で全く学校には行っていない児童でした。
そんな藤野は不登校児の京本の事を見下していましたが、掲載された京本の画力は凄まじく学校の児童からも絶賛されました。
同時にそれと比べたら藤野の画力「普通」だと、周りの児童たちは今までの掌を返すような反応をみせます。
藤野は悔しい思いをしながらも周りを見返す為に必死で絵の勉強を始めます。
しかし家族や友人関係に軋轢を生みながらも研鑽を積んだ努力でさえ、京本の画力には全く及びませんでした。
それから6年生の途中で漫画を描くことをやめ絵の勉強も諦めてしまいます。
やがて小学校の卒業式になり先生から「京本に卒業証書を届けてほしい」と頼まれ、しぶしぶ京本の家に向かいました。
そしてこの日初めて二人は対面します。そして京本の口から出た言葉は
「私、藤野先生のファンです!サインください!」
というものでした。藤野は京本の絵の技術に驚愕していたのと同時に、京本も藤野の描く漫画の才能にほれ込んでいたのです。
そしてここから二人の物語が始まっていきます…。
「登場人物」
藤野
本作品の主人公で小学校4年生。絵が上手で学生新聞で4コマ漫画を連載しています。
クラスメイトの評判も良くて周りからは自分の絵や漫画を褒められていて上機嫌な毎日を過ごしていましたが、隣のクラスの「京本」の絵をみてそのレベルの違いに愕然とし、自分も負けまいとそこから絵の修行に励むようになりました。
京本
「藤野」の同級生ですが不登校児なので面識は無し。
学生新聞で共に連載をスタートさせる。4コマ漫画ではありますが描いているのは基本的に風景画。しかいその画力はとても小学生とは思えないようなレベルの高さです。
4コマ漫画で起承転結をはっきり描く藤野の作品に魅入られ、実は藤野のファンだったことを初対面の時に明かしました。
「感想」
藤本タツキ先生と言えば「チェンソーマン」が有名で知っている方もおられると思います。今回の作品はチェンソーマンのようなダークな物とは違って、漫画を描いている二人の小学生のお話です。
それだけ聞けばほのぼのとしたテーマだなと思いますが、読み進めていくと衝撃の展開が待ち受けています。
こうやって読者を裏切る構想はさすが藤本先生だなと思いました。
本作品はセリフの量はあまり多くなく、「絵」だけのコマがかなりたくさんあります。当たり前ですが漫画にとってセリフは無くてはならないもので読者に場面や状況を説明するために必須のものです。それをあえて入れ込まず「絵」だけで作品の世界観やイメージを読者に与えて納得させる技術がすごいです。
また作品を通してもメッセージ性が強くあり、「漫画を描く事とは」というテーマをこのような切り口で表現しています。
藤本先生の漫画に対する「考え」やあるいは「愛」なんかも感じ取れるものでした。
本作品が公開されてからの反響は一般読者だけではないようで、同じ業界の漫画家やその他関係者の方たちにも大きく影響を与えたそうです。
今回はマンガ大賞受賞作品
「ルックバック」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。