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今回の作品は
空と龍に魅せられた乗組員たちの大冒険とグルメ紀行!
「空挺ドラゴンズ」
(アル/ 空挺ドラゴンズ/ 作者・桑原 太矩/ 講談社)
作者: 桑原 太矩
出版社 講談社
ジャンル 青年マンガ
掲載誌 good!アフタヌーン
空挺ドラゴンズが面白い!あらすじや感想
「空挺ドラゴンズ とは」
2016年7月号より「good!アフタヌーン」にて連載がスタート。
2017年「マンガ大賞」第13位
2022年1月時点でコミック累計発行部数150万部を突破
2020年1月~2020年3月の期間にフジテレビ系列でテレビアニメが放送される。
龍(ドラゴン)が棲息する世界を舞台に、ドラゴンを狩って生計を立てる「龍捕り」たちの姿を描いた群像劇作品。
また捕獲したドラゴンを用いた料理を作るグルメ要素や、登場キャラクターたちの日常生活なども描かれている。
「あらすじ」
各国が龍(ドラゴン)と呼ばれる生物から生産できる食料や資材を欲して、空を目指してから半世紀が経った頃、世界には飛行船に乗って捕獲した龍を加工して売りさばく「龍捕り」(おろちとり)と呼ばれる職業が生まれた。
数少なくなった現役の捕龍船「クィン・ザザ号」には、根っからの龍捕りで龍が大好物な「ミカ」をはじめ、新人龍捕りの「タキタ」、龍捕りの父を持つ「ジロー」、ある諸事情で地上を発った「ヴァナベル」など、それぞれが目的や事情を持って共同生活を営んでいた。
そんな個性的な龍捕り達を乗せ「クィン・ザザ号」は、西へ東へ今日も当てのない龍捕獲の旅をする。
ある日、「クィン・ザザ号」は嵐に巻き込まれてしまい、そこで伝説の光る龍に遭遇する。
ミカがその龍を捕らえようとするが、ジローが
「あの龍について行けば嵐を抜けられるはずだ!」
と言い、言葉通りにクィン・ザザ号はその光る龍について行き無事に嵐を抜けることが出来た。
ジローは龍捕りであった父から光る龍の事を聞かされていたのだった。
「登場人物」
ミカ
本作の主人公。
クイン・ザザ号の船員の一人。
普段の性格はどこか無気力で不真面目な態度が目立つ。
しかし大好物である「龍を食す」ことになると途端に活気づいて、豊富な知識と経験を活かし龍を狩り、他の船員たちでは感知できない距離からでも匂いで龍の存在を感じ取る能力を持っている。
龍を食すことが出来る龍捕りとしての生活を好む一方で、龍は一方的に狩猟されるだけの存在ではないということも認識しており、龍捕りが生半可な覚悟で出来る仕事ではないことも熟知している。
タキタ
クイン・ザザ号の船員の一人。
性格は明るく活発的。
新人の龍捕りで船に乗るようになってからまだ日が浅い。
いろいろな壁にぶつかりながらこのまま龍捕りができるかどうか悩んでおり、一時は船を降りてしまうのではないかと仲間から心配されていたが、ミカの紹介で「ウラ爺」との出会いを経て龍捕りの楽しさに目覚めていく。
ジロー
クイン・ザザ号の船員の一人。
しっかり者でだらしないミカや新人のタキタを叱責することも多い。
眼が良く天測航法や天気予測をすることが得意で、技術力は船内でもいちばんの正確さを誇る。
龍捕りの父が船行中に出くわした光る龍を見つけるため龍捕りなった経緯がある。
ヴァナベル(ヴァニー)
クイン・ザザ号の船員の一人。
常に凛とした佇まいでミカと並ぶ龍捕技術を持っている。
クールな性格だがかなりの酒豪。
独裁政権が倒れたアレーナ市から逃れてきた密航者という過去をもつ。
クロッコ
クイン・ザザ号の船員の一人。
船長代理を務める壮年の男性。
船の中では船員たちを指導する立場ではあるが、船長代理だからといって特に権力を持っているわけではなく、ミカからは呼び捨てにされている。
船員の中でも人一倍クイン・ザザ号への愛着が強い。
ギブス
クイン・ザザ号の船員の一人。
甲板長であり船のなかでは古参の隊員。
現場の指揮や、主に停泊した街との交渉役などを担当している。
ウラ爺
クオーン市でテントを構えて暮らしている盲目の老人。
空飛ぶ捕龍船が発明されていなかった時代から、地上に墜ちてきた龍を解体・加工する「千剖士」として活動してきた。
ミカとは古くからの付き合いがある。
カーチャ
クオーン市で暮らしている見習いの娼婦の少女。
まだ客を取ったことはないが、酔った客に絡まれているところをジローに助けられ仲を深める。
小龍
クイン・ザザ号に紛れ込んだ小さな龍。
かなり珍しい超小型龍で、莫大な報酬と引き換えに屋内鑑賞用で王室に献上されることになるが…。
光る龍
クイン・ザザ号が嵐の中で遭遇した光る巨大な龍。
船乗りの伝説に「光る龍についていけば嵐を抜けられる」というものがあり、クイン・ザザ号もその言葉通りの体験をする。
「感想」
本格ファンタジー+グルメ要素!
龍を狩って生計を立てることを生業としている人々の物語です。
龍と飛行船(捕龍船)は、現代で言い換えればクジラと捕鯨船。
そのアイデアに驚かされました。
龍に空挺、龍捕り(おろちとり)と呼ばれるハンターなど王道ファンタジー要素は強く、世界観はナウシカやラピュタを彷彿とさせるような雰囲気が漂っていてどこか切なく温かくもある。そんな印象ですね。
作中で出てくる空飛ぶ捕龍船「クイン・ザザ号」の生活風景もまたよくて、その船に乗る個性的な船員たちも魅力的です。
ドラゴンたちは一般的な龍のイメージとは少し違い、顔や表情を中心としたキャラクター性は持たせず、どちらかというモンスター寄りに描かれていて、あくまで捕食される対象なんだなと思いました。
また生き物を殺して食べるということに対する葛藤や悩みなども描かれており、作品に奥行きが出ていて素晴らしいと感じました。
そしてそのグルメ要素も多く、おいしそうな料理の描写もたくさん出てきて、また違った楽しみがある作品だと思います★
世界観、構成、発想、画力、キャラクター、などとても完成度の高い作品だと思います!
数あるファンタジー作品の中でも名作に残る逸品★
今回は「マンガ大賞ノミネート」作品
「空挺ドラゴンズ」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★