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かくかくしかじか あらすじと感想

「おもしろい漫画が読みたい!」

「おもしろい漫画ってどこにあるの?」

なんて思った人にお伝えします。

 

その答えはタイトルを受賞した作品をチェックすれば間違いありません!

「マンガ大賞」を受賞した作品を紹介するシリーズ

この記事を読めばおもしろい漫画に辿り着けます★

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今回の作品は

 

少女マンガを夢見たあの頃を描くドラマチックメモリーズ!

「かくかくしかじか

(アル/かくかくしかじか / 作者・東村アキコ/ 集英社 )

 

作者: 東村アキコ

出版社 集英社

ジャンル 女性マンガ

掲載誌 ココハナ

 

かくかくしかじか あらすじと感想

目次

 

「かくかくしかじか とは」

2012年1月号〜2015年3月号の間「ココハナ」(集英社)で連載された。

 

2015年「マンガ大賞」大賞(第1位)受賞

2015年「このマンガがすごい!」女編 第7位

2015年第19回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門受賞

 

作者「東村アキコ」の幼少時代からの生い立ちと、有名漫画家になるまでの「まんが道」を想定して描く自伝的エッセイ。

 

元々、女性漫画家が描いたことがなかった「まんが道」的な作品を描きたいという思いがかねてからあったという。

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「あらすじ」

宮崎県の田舎で伸び伸びと育ち、自分は絵の天才だと思い込んでいた少女「林 明子」は少女漫画家になることを夢見ていた。

 

高校生になった頃に、美術大学に進学し在学中に漫画家としてデビューする。という計画を立て、高校3年生で日高絵画教室の美大進学コースに入る。

 

だがそこで、講師であり画家の「日高健三」にそれまで積み上げてきた自信を粉々に打ち砕かれ、さらに竹刀とアイアンクローのスパルタ指導が明子を待っていた。

 

厳しい日高先生と時にぶつかり合いながら、美大合格を目指す明子。

 

そして挫けそうになりながらも見事美大に合格し、先生の元を離れた明子だったが、そこで初めて自分は絵が描けなくなっている事に気づくのだった…。

「登場人物」

 

林明子(はやしあきこ)

本作の主人公。

後に「東村アキコ」のペンネームで活躍する漫画家となる人物。

 

幼少の頃から漫画が大好きで「りぼん」「ぶ〜け」を愛読していた。

 

高校の時に同級生に誘われて日高絵画教室に通い始める。

講師である「日高健三」の厳しい指導に耐え抜き、教えに従ってひたすら絵を描き続けた。

 

その後、金沢美術工芸大学に無事合格し卒業を経て、会社勤めをしながら漫画家としてデビューする。

 

 

日高健三(ひだかけんぞう)

宮崎県で「日高絵画教室」を開設した人物。

スパルタ指導で有名で高校生たちに美大受験の為の指導を行う。

 

一般の絵画教室も兼ねているので子供からお年寄りまで学ぶ生徒の年齢層は広いが、指導法は一律して同じである。

 

九州では特定の団体などには所属していない。

29歳から画家を志し、有名な画家の下で絵を学んでいくが絵を描き始めたのが遅かった為美大には行ってない。

 

「描くことで上手くなる」というのが信念で生徒達にはひたすらデッサンをさせていく。

時には竹刀を振るったりアイアンクローを放ったりスパルタ指導も目立つ。

 

一方で、安い月謝でもそれ以上に時間を割いて生徒の指導についたりと「お人好し宮崎人体質」の持ち主でもある。

 

 

二見(ふたみ)

明子の高校のクラスメイト。美術部所属。

日高絵画教室に明子を誘った人物。

 

現役で東京学芸大学に合格するが、ほどなくして辞めてしまう。

 

その後、様々な場所を転々とするが明子との交流は続いている。

 

 

西村(にしむら)

金沢美術工芸大学で明子の後輩に当たるが、5浪している為、明子よりも年上である。

彫刻家所属。

 

明子が一目惚れし告白した後付き合い始める。

明子が描く漫画のヒロインの相手役として、彼をモデルにしたキャラがいくつもの作品に登場している。

 

 

今田(いまだ)

明子の高校時代の2つ下の後輩。

元々不良だったが明子に絵の才能を見出されて美術部に入った。

 

日高絵画教室にも通い、後に多摩美術大学の油絵科に入学し、卒業後はスペインに絵画留学する。

 

 

金子 顕司 (かねこ けんじ)

金沢美術工芸大学油絵科所属。明子の同期生。

5浪しているため明子よりも年上。

 

卒業後は油絵画家になる。

 

 

佐藤(さとう)

明子の高校の後輩で日高絵画教室の生徒でもある。

地方の美術大学に進学した後、明子のアシスタントを経て「はるな檸檬」というペンネームで漫画家デビューを果たす。

 

本作品「かくかくしかじか」の執筆を明子に勧めた人物である。

 

 

U岡

漫画編集者。

明子が投稿した漫画を読み、明子に連載しないかと連絡を取る。

 

デビューした後も担当編集者として、彼女を支え続ける。

 

作中ではイケメンに描かれている。

 

 

石田拓実(いしだたくみ)

出版社主催の漫画家パーティで明子と知り合い、以後かなり親密になり漫画家としての親友となる。

実在する漫画家。

 

大阪にいた時は明子のアシスタントをしていた事もある。

18歳以上限定のコミック・劇画

 

「感想」

鮮明に描かれた自伝的エッセイ

 

東村アキコ先生の学生時代からを描いた自伝漫画。

自分の才能を信じて疑わない女子高生が絵画教室で出会った講師の先生にボコボコに打ちのめされながらも、自分の夢に向かって前進していくストーリーです。

 

笑えて泣けて感動できるエンターテイメントとして非常に完成度の高い作品です。

 

読むほどに物語にグイグイ引き込まれていきます。序盤は少しドタバタした感じで進みますが、後半からはキャラクターの繊細な描写も増えてきて、ストーリーに深みが出ます。

 

明子と日高先生の師弟関係。

中々のスパルタ指導で時代が時代なら大問題になっていたかもしれませんw

ですが師匠と弟子の間にある関係性、2人にしか見えないものが確かにあって、その領域に対して他人が口出しすることではないのでしょうね。

 

また一般大学とは違い美大を受けるとはどういうことか。その厳しい芸術の世界は想像を絶するものだと思いました。

 

日高先生は生半可な気持ちで美大や漫画家を目指す者に喝を入れます。

そんな先生の厳しさが芸術の世界の厳しさをそのまま表しているんだろうなと思いました。

 

作品は全5巻で完結しているので、ボリューム的にもお手軽に読めるおすすめの作品だと思います★

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今回は「マンガ大賞」作品

「かくかくしかじか」

を紹介しました。

最後までお読みいただきありがとうございました★

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