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「マンガ大賞」を受賞した作品を紹介するシリーズ
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今回の作品は
希望に恋に不安に、動物たちの青春を描く動物群像劇!
「BEASTARS」
(アル/ BERSTARS/ 作者・板垣 巴留/ 秋田書店)
作者: 板垣 巴留
出版社 秋田書店
ジャンル 少年マンガ
掲載誌 週刊少年チャンピオン
BEASTARSあらすじとキャラクター紹介
「BEASTARS とは」
2016年41号~2020年45号まで「週刊少年チャンピオン」で連載された。
2018年 第42回「講談社漫画賞」少年部門受賞
2018年 第21回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門新人賞
第22回「手塚治虫新生賞」受賞
2018年「このマンガがスゴイ!」男編 第2位
2018年「マンガ大賞」大賞(第1位)
2021年10月時点でコミックス累計発行部数750万部を突破。
2019年10月にフジテレビ「+Ultra」枠にてアニメが放送される。
第1期(2019年10月~2019年12月)
第2期(2021年1月~2021年3月)
擬人化された草食動物と肉食動物が共存・生活をする舞台に、「チェリートン学園」に通う動物たちの群像劇を描いた作品。
「あらすじ」
舞台は全寮制の中高一貫校であるエリート校「チェリートン学園」
ある日、草食動物のアルパカである「テム」が、肉食動物に殺されてしまう「食殺事件」が起きてしまう。
殺されたテムと同じ演劇部員であったハイイロオオカミの「レゴシ」は大型の肉食動物であり、さらには寡黙で考えが読めないところや意味深な行動などが原因となって、テムを殺した犯人の容疑をかけられてしまう。
幸いにもこの疑惑は早々に晴れることになるが、真犯人は見つからないまま。
学園内にできた草食動物と肉食動物たちの確執のようなものは消えることなく日々が過ぎてゆく…。
「登場人物」
レゴシ
種族「ハイイロオオカミ」・オス
本作の主人公。チェリートン学園高等部2年生。
演劇部の美術班に所属し照明を担当している。
大柄な身体や肉食獣ならではの高い戦闘能力に反して、秩序や弱者を重んじる心優しい性格である。
肉食獣(オオカミ)として生まれたことへの強い劣等感から「無害な存在でいたい」と本人は望んでいる。
普段はとても寡黙で目立たないように行動しているため、他者とのコミュニケーションが苦手。
その為か周囲からは近寄りがたい変わり者だと思われている。
「ハル」と出会ったことで様々な経験をし、徐々に抑え込んでいた自分を出せるようになっていくが、ハルに抱く感情が「恋」なのか肉食動物としての「本能(食欲)」なのかわからず悩み苦しむことになる。
ルイ
種族「アカシカ」・オス
チェリートン学園高等部3年生。ホーンズ財閥の御曹司。
演劇部所属で花形役者。役者班のリーダーを務め、学園内でもカリスマ的存在。
普段から気高く振る舞うことを忘れず、未熟な考えの者や失敗ばかり重ねる者には厳しい言動を崩さない。
演劇の稽古中に足を捻挫してしまっても、痛みに耐えて舞台上で演技をやり抜くストイックさもあり、自分自身にも甘えや妥協は許さない。
一方で頑固すぎる面もあり、己の弱みを見せてしまうことを恐れている。
ハル
種族・「ドワーフ種のウサギ」・メス
チェリートン学園高等部3年生。園芸部所属。
性格は自分に正直でサッパリとしている。
普段から明るくて気丈に振る舞っているが、自分が小型の草食動物という「圧倒的な弱者」であることに諦観を抱いている。
「身体を重ねている時間だけは対等な存在として扱ってくれている」と感じているためか、性に対して自由奔放かつ積極的に振る舞っているが、そういった行為が動物同士の亀裂を生むきっかけともなっている為、校内では孤立している。
またルイとは恋人関係だが、異種族同士の恋愛は結ばれないということに寂しさを感じている。
ジュノ
種族「ハイイロオオカミ」・メス
チェリートン学園高等部1年生。
演劇部の役者班に所属。
自他ともに認める美貌の持ち主。
当初はその恵まれた容姿のせいで一部の生徒から妬まれたりしていたが、周囲に気配りを忘れないその振る舞いによって、少しずつだが信頼と人気を獲得していく。
一方で、「肉食動物は日の当たる場所でないと輝けない」という価値観を持っており、普段の言動もこういった考えや自身に対する揺るがない自信にも由来している。
レゴシの事を同種族ということもあって強い恋愛感情を抱いている。
ゴウヒン
種族「ジャイアントパンダ」・オス
心療内科医。39歳。
主に食殺犯の肉食動物の捕獲や、カウンセリング、治療などを行っている。
強面な見た目だが面倒見のいい性格をしている。
顔にある傷跡は治療中の患者から襲われてできた傷であり、そういう経験から患者からの暴力に負けない為に身体を鍛え続け筋骨隆々の肉体を仕上げた。
レゴシから慕われている。
「感想」
異種共存とは…!?
パッケージだけでは判断できず事前情報も無しだったので、読む前は何の漫画か全くわかりませんでした。
草食動物や肉食動物が擬人化した世界で、人間のような文明のもと暮らしている様子を描いた作品です。
様々な種族(動物)が存在している中で、一定のルールや秩序を設けながら共存しているように見えて、実は動物たちの中で小さな亀裂や軋轢が見え隠れしています。
読んでいて感じたのはこの作品の世界で起こっていることは、現実の人間社会でもあり得るということ。
人種の違い、住む場所の違い、肌の色の違い、価値観の違い…
「自分(達)と違う」ということを目の前にしたとき、それを受け入れるのはある種とても苦しくて難しいことかもしれません。
作品の中では、人間よりも多種多様な種族が存在しており、「その苦しみ」は人間の比ではないのかもしれません。
さらに肉食動物と草食動物という捕食者と被捕食者が存在しているという世界…。
ストーリーは食殺事件という物騒な始まりですが、暗い内容というわけではありません。各キャラクターの個性も細かく作られておりとても魅力的です。
異種共存というテーマにかなり踏み込んで描いていて、とても読みごたえがある作品です!
今回は「マンガ大賞」作品
「BEASTARS」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★