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パンダ探偵社 あらすじや感想

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今回紹介する作品は

現代の「変身物語」開幕…!

「パンダ探偵社」

作者: 澤江ポンプ

出版社 リイド社

ジャンル 青年マンガ

掲載誌 トーチ

パンダ探偵社 あらすじや感想

(アル/ パンダ探偵社 作者・澤江ポンプ/  リイド社)

「 パンダ探偵社 とは」

2018年1月「トーチweb」より配信スタート

 

2020年「このマンガがすごい!」男編 第9位

 

身体が少しずつ動植物に変化していく奇病「変身病」が蔓延している現代。

「変身病」という謎の奇病を患った人々の選択と覚悟と

そして残されていく人達の姿を描いたハートウォーミングストーリー。

 

「あらすじ」

身体が少しずつ動物や植物に変化していくという「変身病」という病が流行っている世の中。

主人公「半田」もこの病に罹患している1人で、日々身体が徐々にパンダ化が進んでいた。

 

高校時代の先輩である「竹林」に声をかけられた半田は現在、竹林探偵事務所で見習いの探偵として働いている。

変身病に関係している案件を専門として扱っている探偵事務所には、毎日様々な依頼が舞い込んでいた…。

 

スリを繰り返し、その盗んだお金で生計を立てていた「渡 ナオコ」という少女がいた。

ある日、彼女が盗んだ物品の中に自分自身の事が細かく書かれたノートを見つける。

そのノートはある人物から依頼を受けた半田と竹林がナオコの身辺調査を記したノートだった。

 

よりによって調査対象である本人(ナオコ)に盗まれた事で調査がバレてしまった。

半田と竹林は頭をかかえていたが、意外にもナオコの方から2人に接触してくる事に。

ナオコは複雑な家庭環境で育った過去と、変身病に罹り「鳥化」が進んでいる悩みを打ち明ける。

様々な事情が明らかになっていく中、ナオコの調査を依頼したという人物は、幼い頃に生き別れた自分の父親だという事を知る…。

「登場人物」

半田 (はんだ)

本作の主人公。男性

「ジャイアントパンダ」の変身病を患っている。

 

病気が発覚してから1年ぐらいで目の周りがパンダっぽく黒くなり、髪の毛に耳のような突起物ができた。

周囲からはパンダと呼ばれている。

元は教職に就いていた。

病気が判明して解雇になった時に同じ高校の先輩である「竹林」に声をかけられて、探偵事務所で助手というポジションとして働くことになる。

 

しかしあくまでアルバイトなので給料は安く、サービス残業も多くて中々に厳しい日々を送っている。

依頼者に対して怒りの感情を持つ事がしばしばあり、そのたびに竹林に嗜められている。

 

竹林 (たけばやし)

探偵事務所を経営している半田の高校の先輩。

変身病で教職を辞めた半田に声をかけ、探偵事務所の助手として雇用した。

感情の起伏をあまり見せない。

過去に付き合っていた彼女が「蝶化」の変身病を患ってしまい、病気を苦に自殺してしまった。

 

彼女を最後まで見守り支え続けるつもりでいたが、彼女を死なせた事に責任を感じ、今もずっと後悔している。

彼女が亡くなってから探偵事務所を開き、今に至る。

足が悪く、基本杖をついて歩いている。

実は彼も変身病を患っているのだが詳細はわからない。

 

渡 ナオコ (わたり なおこ)

家出少女。16歳。中学を卒業してから家出した。

友人宅やネットカフェなどを転々としており住所不定。

スリを働いてその盗んだお金で生活していた。

 

竹林探偵事務所にナオコの身辺調査の依頼が来て、竹林と半田に調査されることに。

半田達から盗んだ物品の中に、自分の事が調べられた半田のメモを発見する。

 

彼女は4歳の時に両親が離婚し母親に引き取られた。

その後間もなく母は再婚する。

義父との間に弟が生まれて4人で暮らしていた。

 

家庭は円満に見えたが、父の実家には帰省せず1人で留守番する事も多かった為か母親からの愛情を強く欲している。

 

なので自分の身辺調査した人物が母親であることを期待していたが、違う人物だとわかり落胆する。

10歳の時に変身病を患ってしまい少しずつ「鳥化」が進んでいる。

 

パパ

ナオコの父親。

ナオコが4歳の時に離婚し親権は妻側にある為、彼女とは小学生の時から会っていない。

幼い頃のナオコの写真を大事に財布に忍ばせている。

探偵事務所にナオコの身辺調査を依頼した人物であり、再びナオコと一緒に暮らしたいと考えている。

 

変身病

正式名称「特発性多発性染色体変容」

人が様々な動植物に変化していく病気。

 

身体の変化は末端から中枢へと徐々に移行し、最後には人としての人格が無くなり、別の生物として変容する。

病気の進行度合いは個人差があり、完全に変身を遂げるまでに20年以上かかる場合もあったり、数年の場合もある。

治癒の報告はない。

 

「感想」

切なく儚い変身譚

「探偵バディ物」という王道な土台に、「変身病」という怖く悲しいテーマを合わせた逸作品。

 

人間としての記憶や所作などが徐々に消えていき、やがて人ではなくなるという描写などは読んでいてとても怖いと感じつつ、ファンタジックな世界に魅了されました。

作品の設定上、悲しさを帯びているストーリーが展開されていきますが、それと同時に人として生き抜いていく強さも垣間見えます。

 

主人公の半田と相棒の竹林も変身病を患っており、二人がこの先どうなるのか。

願わくばどんな形であれ、幸せになってほしいという想いです。

 

今回は「このマンガがすごい!」受賞作品

「パンダ探偵社」

を紹介しました。

最後までお読みいただきありがとうございました★

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