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今回の作品は
月曜日の夜に行われる、少年少女の大人と子供のはざまのひと時を描く!
「月曜日の友達」
(アル/月曜日の友達 / 作者・阿部 共実/ 小学館)
作者: 阿部 共実
出版社 小学館
ジャンル 青年マンガ
掲載誌 ビッグコミックスピリッツ
月曜日の友達 あらすじと感想
「月曜日の友達 とは」
2017年25号~2018年2・3号の間「ビッグコミックスピリッツ」にて連載された。
2018年「このマンガがスゴイ!」男編 第4位
恋愛ごとに興味が無く、周囲に対して違和感を感じている中学1年生の女子と、クラスの誰とも関わりを持とうとしない一人の男子との不思議な交流を描いた作品。
「あらすじ」
中学1年生になったばかりの女の子「水谷 茜」は周りのいろいろな事に違和感を感じ始めていた。
彼女は自分が生まれ育った町や生活、自分を取り巻く世界が窮屈に感じて仕方ないのだった。
「恋愛に興味が無いのは変なのか」
「女の子が身体を動かしたいと思うのは変なのか」
「卑劣な行いを無視しない事は変なのか」
「姉より劣っていることはおかしいのか」
のような様々な思いが茜の中で交錯し、自問自答を続ける日が続いていた。
それからして、茜はクラスメイトである「月野 透」という男子生徒の存在を知る。
透は不思議な言動を繰り返すような男の子でクラスに全く馴染もうとしなかった。
ある日、茜は不良グループに校舎裏に連れていかれる透を目撃する。
透を助ける為にその中に割って入る。
茜は飛び後ろ回し蹴りを放ちジュースのパックを蹴り飛ばす!
するとジュースのパックは一直線にゴミ箱に吸い込まれた…。(という現象が起きた)
その夜、気持ちの整理がつかない事が起きた茜はたまらず家を飛び出す。
なんとなく学校に着いた茜は、校庭に16個の机を並べてバケツ3個分のボールをぶちまけて、超能力の特訓をしている透と遭遇する。
昼間に茜が蹴り飛ばしたジュースのパックが一直線にゴミ箱に飛んでいったのは、茜が自分(透)の中に眠る超能力を引き出したんだと主張する。
そして半ば強引に茜に超能力の特訓に付き合ってほしいと頼み込む。
その頼みを承諾した茜は毎週月曜日の夜に透と校庭で会うことになり、超能力の特訓をしたり、野球やかけっこ、無駄話などをして透との交流を深めていく。
「登場人物」
水谷 茜 (みずたに あかね)
中学1年生の女子生徒。
年頃の女子ではあるが恋愛ごとに興味が無く、クラスメイトからは誰よりも少年っぽいなどと言われている。
将来の夢は空を飛ぶことで、いつかUFOに乗ってみたいと思っている。
体型は小柄で活発、運動神経は抜群だが団体競技が苦手である。
中学に入ってから自分が周りと比べて思った以上に子供であると感じ、様々な事に窮屈を感じ始めている。
優等生の姉がおり彼女と比較される事をかなり嫌っている。
クラスメイトの「月野 透」と出会い交流を深めていくことで彼女の世界が少しずつ変化してし始める。
月野 透 (つきの とおる)
茜のクラスメイトの男子生徒。
背が低く色白でよく女子と間違われる。
誰ともコミュニケーションを取ろうとしないのでクラスに友達はいない。
かなり変わった少年。
同じ小学校出身である「火木」とそのグループに幼稚な嫌がらせを受けたりしているが、適当に受け流している。
自分には超能力がありそれを引き出すきっかけが茜であると思い込んでいる。
二人は毎週月曜日の夜に学校の校庭で会う約束をする。
土森 (つちもり)
茜のクラスメイトの女子生徒。テニス部所属。
茜とは同じ小学校出身でなにかと彼女の世話を焼く。
将来は医者のような人を助ける仕事に就きたいと考えている。その為に塾に通って勉強に励むなどとても真面目な女の子。
火木 (ひき)
茜のクラスメイトの女子生徒。
透と同じ小学校出身。
兄がおり町でも有名な不良らしく、その兄の威光を利用して、ガラの悪い男子達を舎弟に従えている。
ことあるごとに透に絡み、幼稚な嫌がらせをしている。
水谷 茜の姉 (みずたに あかねのあね)
高校1年生。
中学ではバレー部に所属しキャプテンを務め、部を全国大会に導いている。
成績優秀で生徒会もやっていたというザ•優等生である。
高校でも勉強とバレーを両立する為、県外の高校に下宿して通っている。
毎週月曜日に家に帰ってくるが、姉に苦手意識を持っている茜は素直に接することが出来ないでいる。
金石
茜が通う中学の先輩。3年生、テニス部所属。
「目を見ればその人の心がわかる」と言い、茜の目を見て、「大きな悩みを抱えている、恋とかかな?」などと適当な事を言ったあげく、「ラッキーアイテムはラケット!テニス部でスポーツに恋や友情と青春を楽しんじゃおう!」とテニス部に勧誘してきたとんでも野郎。
完全に同じ言葉で違う女子にも同じ対応をし、テニス部に勧誘していた。
「感想」
うまく大人になれない秘密の友達
主人公の「水谷 茜」とクラスメイトの「月野 透」が不思議な交流を重ねながら子供と大人の間で悩み成長していく物語です。
小学生から中学生に上がった時、それまでの友達が急に「中学生の顔」になっていることに気づき、自分は何も変わらないことに違和感を覚える茜。
自分も似たような経験があったので、物語を読んでいて彼女の気持ちはよくわかりました。
周りと自分、何か違う、何が違うか?と問われればはっきりとはわからない。
まだまだ発達途中の中学生では明確な答えなど出せず混乱してしまうかもしれませんね。
世界観はSFと中学生特有の思春期の要素がいい具合に交ざりあって、幻想的な雰囲気が漂っています。
登場人物は何かしらの葛藤などを抱えていて、大人になると忘れてしまうけど、中学生だけが見える景色が確かにそこにあるんだなって再認識しました。
思春期の細かな機微が描かれ、眩しくてどこか羨ましい、そんな想いにさせてくれる作品です★
今回は「このマンガがスゴイ!」受賞作品
「月曜日の友達」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★