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今回の作品は
小松奈々と大崎ナナ、同じ名前を持つ二人の少女が繰り広げる感動の恋愛ストーリー
「NANA―ナナ―」
(アル/NANA―ナナ― / 作者・矢沢あい/ 集英社)
作者 : 矢沢あい
出版社 集英社
ジャンル 少女マンガ
掲載誌 Cookie
NANA―ナナ― あらすじ
目次
「NANA―ナナ― とは」
2000年7月号から「Cookie」(集英社)にて連載がスタート。
2002年第48回「講談社漫画賞」受賞
2006年「このマンガがすごい!」女編 第3位
2007年「このマンガがすごい!」女編 第7位
2019年時点でコミックス累計発行部数は5000万部を突破。
テレビアニメ
2006年4月〜2007年3月まで、日本テレビ系列で放送される。
実写映画
2005年9月1作目「NANA」
2006年12月2作目「NANA2」
主演「中島美嘉」「宮崎あおい」で公開された。
興行収入40.3億円・2005年邦画第4位で、最終的な観客動員数は日本だけでも300万を超え、社会現象を起こす大ヒットとなった。
「ナナ」と「奈々」という同じ名前を持つ2人のヒロインの恋愛模様を描いた物語。
「あらすじ」
高校を卒業した「小松奈々」は親友である「早乙女淳子」と一緒に地元の美術学校に進学し、そこで「遠藤章司」と知り合い付き合うことになる。
そして淳子たち共にに東京の美大を目指すが受験に失敗。
一人地元に残って、章司とは遠距離恋愛を続けていたが、春に章司が美大に合格すると、すぐに自分も東京へ向かうと決める。
一方、地元でバンド「BLACK STONES」のボーカルを担当していた「大崎ナナ」は、バンドメンバーで恋人でもある「レン」がメジャーバンドに引き抜かれたことで、レンと別れることになる。
それから1年9ヶ月後。
20歳になったことを機に、ナナは再びレンに会うために上京する。
そして東京へと向かう列車の中で偶然、隣に座ったのが(章司に会うために上京した)奈々であった。
上京してから住居を探している最中に、紹介された部屋で偶然再会する「奈々とナナ」
部屋が気に入った二人は、不動産屋の計らいもあって部屋をシェアして住むこととなる。
生活費を稼ぐ為にバイトに明け暮れる奈々は、恋人の章司とのすれ違いも多くなっていく。
そんな中で章司は同級生でバイト仲間の「幸子」と親しくなり、幸子の告白をきっかけについに一線を越えてしまう。
結局、章司は奈々ではなく幸子を選び、二人は破局する。
一方ナナは、彼女を追って上京してきた「ノブ」と新メンバーの「シン」、そして「ヤス」とともに「BLACK STONES」を再結成し、バンド活動を再開する。
そんな折、奈々の地元でレンのいるバンド「TRAPNEST」がライブを行うことなる。
奈々と一緒にライブを見に行ったナナはあらためてレンへの想いを強くする。
そしてライブ後、ナナとレンは再会しお互いの今の気持ちを再確認し合う。
「登場人物」
大崎 ナナ(おおさき ナナ)
本作の主人公。
バンド「BLACK STONES」のメインボーカリスト。
二の腕に「蓮(レン)のタトゥー」を持つ。
「小松奈々」と上京する新幹線の中で知り合い、その後偶然にも東京でルームメイトになる。
母親はナナが4歳の時に蒸発し、父親は不明。
育ててくれた祖母「美雪」もナナが高校を退学した後に死去しており、天涯孤独だった。
その後、ノブの紹介で「本城蓮」と出会い同棲を始める。
しかし、蓮が「トラネス」に引き抜かれて上京する時、一緒には行かず二人は破局する。
出会ったばかりの奈々がその横顔に見惚れたほどの美人。
性格は男勝りで、レンの影響からか言葉遣いは荒くキレやすい。
思い込みの激しい奈々のツッコミ役でもある。
また母親に置き去りにされた心的外傷からか、所有欲が強いところがある。
小松 奈々(こまつ なな)
本作におけるもうひとりの主人公。
上京しナナと知り合い、共同生活初日にナナから「妙になつっこくて従順なんだけどすっげぇ世話がかかる犬みたい」という発言からハチと呼ばれ始める。
以来ナナと区別するために「ブラスト」のメンバーなどからはハチと呼ばれることが当たり前のようになる。
ナナとは違い、ごく普通の一般家庭で育つ。
3人姉妹の次女で県内の普通レベルの女子高卒。
性格はナナとは対照的に親しみやすく愛嬌があり、呑気で天真爛漫。
不器用な所もあるがちゃっかりしており、わがままな一面がある。料理は上手である。
一方で他人に流されやすく一目惚れが多い。
男性遍歴としては、高校時代に既婚の男性と不倫。
その後、デザインの専門学校で出会った章司と付き合い始め、東京都内の美術大学に入学した章司を追って上京する。
ファンクラブの会員になっているほど「トラネス」が好きで、特にタクミのファンである。
BLACK STONES
通称「ブラスト」
「ブルート」を解散したヤスとレンを中心に、レンの後輩であったノブと、その場にたまたま居合わせたナナを誘って結成されたパンクバンド。
「海辺の町」でアマチュアとして活動していたが、レンの脱退で活動停止。
その後、上京したナナを追ってノブが合流し、ベーシストとして新たにシンが加入したことに加え、ヤスも再びドラムでの参加を決意。
新生ブラストとして活動を再開する。
高木泰士(たかぎ やすし)
通称「ヤス」
ブラストのリーダー。ドラム担当。
ナナの保護者代わりでもある。
スキンヘッドにサングラスという圧を感じさせる容貌とは裏腹に、非常に懐が深い性格で周囲からの信頼も厚い人物。
自分が心を許した相手を非常に大切にしたり、自分と相手との関係性にはこだわらない。
またグループ内でも年長であり、常に冷静な状況判断をする。
幼くして交通事故により両親を亡くし、児童養護施設に預けられた。
(レンとは同じ施設で育った兄弟のような仲である)
中学時代には生徒会長を務めており、タクミとナオキは同級生だった。
また、地元の国立大学法学部在学中に司法試験に合格するほど頭も良く、卒業からメジャーデビューまでは弁護士事務所に勤務していた。
寺島伸夫(てらしま のぶお)
通称「ノブ」
ブラストのギタリスト。作曲担当。
人懐っこく騒がしい性格で、奈々とは気が合う。
見た目に寄らず真面目で酒に弱く、酔うとかなり口が軽くなる体質。
旅館を経営する裕福な家庭の一人息子として生まれ、何不自由なく育つ。
中学校に入ってすぐ、当時3年生だったレンの演奏に感銘を受けて軽音部に入部する。
父親からギターを買ってもらったが、バンド活動に熱中しすぎて勉強を疎かにし過ぎたため、激怒した父親からギターを没収されてしまう。
しかし、この一件がよりノブをバンド活動に熱中させていくことになった。
高校に入学してナナと出会い、孤独に生きてきた彼女の親友となっていく。
ナナとレンが出会うきっかけを作った。
岡崎真一(おかざき しんいち)
通称「シン」
ブラストのベーシスト。
生まれと育ちはスウェーデン。
戸籍上の父親は日本人だが、スウェーデン人の母と浮気相手であった現地の男性との子。
母親はシンが生まれてまもなく自殺し、父からは邪険な扱いを受けるなど複雑な家庭に育つ。
クールで大人びた雰囲気の一方、子供っぽい一面もある。
レンに憧れており、ベースの弾き方は彼に酷似している。
バンド仲間の中では酒が1番強い。
スウェーデン訛りのイギリス英語は堪能である。
TRAPNEST
通称「トラネス」
レイラとタクミを中心に結成されたロックバンド。
ブラストと同じく「海辺の町」でインディーズとして活動し、後にブラストを脱退したレンが加入してメジャーデビューを果たす。
その後、超人気バンドとなるが、賞レースは辞退している。
芹澤レイラ(せりざわ レイラ)
トラネスのボーカリスト。作詞担当。
日米ハーフ
日本人離れした美貌と抜群の歌唱力を持つ。
舞台上では高嶺の花というイメージだが、実際はかなり子供っぽい天然キャラである。
父親とは6歳で死別した。
日本に移住する迄はニューヨークで育つ。
引っ越し先の近所に住んでいたタクミと出会い、小学生時代にいじめから守ってもらい、日本語を教わったり、一緒に遊んだりして過ごす。
小・中・高と学校が同じだった幼馴染のタクミに密かな恋心を抱いているが、タクミにとってレイラは妹のような存在であり、その思いは未だ実っていない。
本城蓮(ほんじょう れん)
元ブラストのベース担当。
その後トラネスのギターと作曲を担当。
ナナの恋人。
生後間もなく、港湾の倉庫で捨てられているところを発見され、ヤスと同じ施設で育つ。
バンドを始めた当初はヤスや他のメンバーと共にバンド「ブルート」を組んでいた。
しかしメンバーに対する不満などからブルートを解散し、ヤス、(中学の後輩の)ノブ、その友人であったナナと共にブラストを結成。
ブラストではノブにギターを担当させ、自身はベースを担当した。
その後、トラネスのメジャーデビュー直前に抜けた前のギターの代わりにとタクミに引き抜かれ、トラネスメンバーになる。
これによってトラネスは歴代最強メンバーと称されることとなった。
性格は、見かけによらずとても穏やかで温厚。
真顔でボケをかましたりする為、度々周囲の迷惑を買っている。
一ノ瀬巧(いちのせ たくみ)
トラネスのリーダー。ベース担当及びプロデューサーも務めている。
黒い長髪がトレードマーク。
レイラや蓮ほどの人気は無く、名前を覚えられていないのか、一般人からは「トラネスのロンゲの人」と言われる事もある。
(それ故、事務所からは髪型を変える事を禁じられている)
普段は仕事の事ばかり考えているタイプの人間。
頭の回転が非常に早く、とっさの判断による対応で周囲の人間のピンチを救うこともある。
レイラとは幼馴染。
ヤスやナオキと同じ中学の出身。
藤枝直樹(ふじえだ なおき)
中学時代にタクミと知り合い、地味な青春を抜け出したいという理由からバンド活動を始め、後に正式なトラネスのドラマーとなる。
タクミと同じくバンドメンバーの中では人気があまりないせいか、「トラネスの金髪の人」と呼ばれる。
非常に明るく単純な性格で、バンドのムードメーカー的存在だが勉強も苦手で、レベルの低い高校に辛うじて合格し、単位ギリギリで卒業している。
私生活ではヤスとも親しく、何かあるとすぐヤスに告げ口する。
奈々のようなタイプの女性が好みで、少女趣味な所が奈々とかなり似通っており、実際に対面してすぐに仲良くなった。
「感想」
現実離れしているようあり等身大でもある。
当時社会現象を巻き起こした名作です。
「中島美嘉」さん「宮崎あおい」さんのダブル主演で公開された映画も大ヒットしましたね!
同じ名前を持つ少女2人。
性格も価値観も全く違う2人が、少しずつ互いを理解し、互いが幸せになるように歩んでいくような物語です。
少女マンガというジャンル分けではありますが、話の内容は中々に重たく、人間が持つ「負」の部分も描かれていて明るい作品ではないと思います。
登場人物皆がそれぞれ痛みを抱えていて、1人じゃどうすることも出来ないから、他人に依存してまで自分の夢や目標を追いかけている。
そんな印象を本作品から受けました。
キラキラした恋愛描写よりも心苦しく、ドロドロした場面も多いです。
けどそんなところが多くの読者に共感を呼んでいたのかもしれません。
華やかな世界だけどどこか現実的で、現実離れしてそうだけど身近にありそうな話。
それが「NANA」の魅力になっていて、それを構成して演出する矢沢先生の技術はやはりすごいなと感じました。
また作中でのキャラクター達のファッションや、台詞回しには矢沢先生のセンスを感じ、それが作品の魅力を底上げをしてくれているのだろうと思います。
少女マンガですが、男性からも非常に人気がありますね!
読めば必ず「NANA」の世界観に引き込まれること間違い無しです★
今回は「不朽の名作!」受賞作品
「NANA―ナナ―」
を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました★