近年急速にその市場規模を拡大してきた電子書籍。
普段利用されている方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか!?
・紙で読む派です
・デジタルで読む派です
・両方で読む派です
などと言うように本を読む方は様々なタイプがいらっしゃると思います。
基本的にひとつの書籍は
紙と電子、ほとんどは両方で出版されていますが
(紙で出版してから後に電子で出版というイメージ)
中には電子書籍のみでしか出版されない書籍もあります。
電子書籍も市場が拡大してきたとは言え規模だけで見るとまだまだ「紙」の方がマーケットは大きいです。
以下の記事で電子書籍の普及率を解説しています。
ではなぜ「紙」ではなくて「電子のみ」で出版されている書籍があるのか?
その理由や背景などを見ていきたいと思います。
電子書籍のみでしか発行されない本の理由とは?
-目次-
理由①
「電子書籍のみでしか発行されない本の理由とは」
まず「コストが安い」というのがいちばん大きな理由です。
本を出版しようと思ったら当然「出版費用」というのが必要です。
例えば本を出版しようと思ったら以下のような費用が発生します。
印刷費、用紙費、企画費、
校閲費、デザイン費、人件費(編集、執筆、撮影など)
世の中には様々な書籍があります。それに合わせてかかる費用にばらつきはありますが上記の費用は最低限必要になってきます。
「紙」で書籍を出版する場合、内容により費用バランスは大きく変わりますが、一般的な予算として考えられるのは数百万円から1000万円程度と言われています。
一方で「電子書籍」として出版する場合、上記にある印刷費や人件費などの費用が大幅にカットされますのでかなりの低コストで書籍を出版できるということです。
一般的には数万円から十数万円ほどと言われています。
同じ電子書籍でも出版会社と契約して出版するパターンと、完全に個人単位で行う個人出版があります。
個人であれば出版までに必要な工程は個人(一人)で行いますのでさらにコストは抑えられます。
理由②
「出版に伴うリスクが低い」
「紙」媒体で書籍を出版するとなると当然、書店に並べたりする分の必要な部数を発行していきます。
ここで懸念されるのは売れ残った場合の在庫管理の問題です。
当初、計画されていた予算よりも本の売れ行きが思わしくない場合在庫は余ってきます。
在庫は「商品」なので言い換えれば「お金」です。
何でもそうですが商品は流通させてこそ「価値」が生まれ経済が回ります。
ですので回転しない(動きがない)在庫は不良在庫になるわけですね。
また「紙」媒体の本は実物なので「保管場所」も必要になってきます
その不良在庫を保管、処理するにも、そこにまたいろんな費用がかかってきます。
ここまでくれば「電子書籍」の方のメリットはわかりますよね。
デジタル管理なので、仮に売れなくても上記にあるリスクは一切発生しないということです。
「在庫が余るリスク」という点で説明していますがこれは逆に言えば
買い手側からすると「在庫切れがない」という大きな利点もあります。
理由③
「世界に向けて発信できる」
電子であればインターネットを通じて、国内だけにとどまらず全世界に向けて書籍を発信することが可能です。
(「紙」であればそこでまた輸出・輸入のコストがかかります)
またタイムラグ無しに国内・国外問わず発信できます。
ちなみに日本は漫画大国と呼ばれていますので日本の漫画(文化)がこんなに簡単に世界中の人々に触れてもらえるのはとても良いことですね。
以下の記事で漫画でおすすめ電子書籍サイトを紹介していますので
ご興味ある方はぜひご覧ください。
理由④
「印税率が高い」
一般的には「紙」の本の場合の印税率は売り上げの10%と言われています。
ですが「電子書籍」の場合ですとおよそ35%になると言われており「紙」と比べると非常に高い印税率になります。
(契約している出版会社により違いはあります)
しかしここでチェックしておきたいのが
「紙」と「電子」この二つでの印税の仕組みの違いです。
「紙」出版は印刷された部数分だけ印税が著者に入る(初版)
「電子」出版は売れた分だけの印税が著者に入る
という違いがありつまり
「紙」は売れなくても印税が入り
「電子」は売れなければ印税は入らない
という事実もありますのでコストはかかりませんが、著者にとってはシビアな一面もあります。
ですが単純に印税率という数字だけ見れば「電子書籍」の方が高いことになります。
こういった面は出版社サイドや著者側のメリットのお話になりますが
読み手側のメリットに関しては以下の記事で紹介しています。
「まとめ」
「出版にかかるコストが低い」
「出版に伴うリスクが低い」
「世界に向けて発信できる」
「印税率が高い」
という理由が挙げられます。やはりほとんどはお金にからむことが多いですね。
上記の理由を基準に出版社の都合や著者の意向もいろいろからみ合って
「電子」のみの書籍が存在していると言えます。
紙で読む派の人には少し残念なお話かもしれませんね。
しかし市場で見ればまだまだ「紙」媒体の方が規模は大きいのですし
あくまで「一部」のお話になります。
今回は
「電子書籍のみでしか発行されない書籍の理由とは?」
というテーマでお話させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました★
以下は関連記事となっておりますのでよろしければ合わせてご覧ください。